さて、
オープンの時間になり、その店にいってみますと、さすがにオープンほやほやですのでまだお客さんは誰もいません。
自分とK藤君は、僕たちの席一杯に綺麗なお姉さん達が座ってくれるのかも?などと胸を踊らせて、気分はもう天国です。
僕たちはドキをムネムネさせながら、
ボックス席に座りました。するとママさんのような上品なおばさまがメニューを運んできてくれました。さっき
テレビでみたあの女社長です。
ぼくらはメニューを尻目に眺めつつ、店内の様子をうかがいます。
しかし、綺麗なお姉さんたちは奥にスタンバってはいるのですが、一行に自分たちの席には来てくれません。
しびれを切らした自分は単刀直入に、女社長に声をかけました。
「あのー、綺麗なお姉さんに肉焼いてもらいに来たんですけど・・・」
それを聞いた女社長は合点したように、奥へと消え、しばらくして別のメニューをもってきてくれました。
それをみてみますと、女の子が自分たちの席に座るには、われわれ若造には到底払うことが出来ない程の銭子が必要になってしまう、という意味の事が書かれていて、自分らで肉を焼くか、女の子に肉を焼いてもらうかは、あなたたちの自由ですよ、というような内容でした。
・・・自分は全身の力が抜け、抜け殻のようになった状態で、嗚呼そういう
システムね、と、か細い声でつぶやきました。
明日生きて行けるかも分からない貧乏な若造たちです。われわれは苦虫をかみつぶすような表情で、ビール2杯と
シーザー
サラダを一人前だけ注文。それを手づかみで虫のようにバリバリと無言でむさぼり、10分後には会計台の前へと立っていました。
支払いをしておりますと、頭のハゲあがった随分とス○ベそうな、いかにもお金持ちなおじさん達がやってきました。
常連のようで、いつものようにいつもの席に座り、いつもの綺麗な女性がビールをお酌しておりました。
おじさん達の、ゲヘラゲヘラといった下品な笑い声が店内に響くのを背中に受け、われわれは肩を落として、また小さく縮こまりながらそのお店を出ました・・・。
嗚呼、こうして思い返してみますと、若造とは、いかにバカでなんと無知なのか・・・。
普通に焼肉屋に入って、綺麗な女性が肉を食べごろに焼いてくれてあーん、してくれるなんてなんていい店なのだ!行くしかないでしょ!、という一心でその地へと赴いた20代前半の男子・・・。
そんなおいしいことあるはずないでしょ!
しっかし、それもこれも全てはキャバレークラブなどにも行ったことのない純粋無垢な二人の青年ならではの成せる技です。
そんな僕たちも、今はK藤君は地元に戻り家業を継ぎ、自分はというと、愛する家族の為に毎日会社に通う平凡な
サラリーマンとして幸せに暮らしています。
嗚呼、月日というものはなんて様々な
ドラマを私たちにみせてくれるのでしょうか・・・。
こんなエピソードを次回の
焼肉パーティーの出し物にしてみたいと思っています。
↓よろしくですー



ニックネーム yakinikutarou at 22:31|
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